赤沢宿
先週末、山梨県早川町にある、赤沢宿へ行ってみた。
以前から行きたいと思っていたが、なかなか機会が無かった。
アドレスV125には丁度良いと思い、朝自宅を出発。
富士川沿いを快調に走り、国道52号から南アルプス街道へ入る。
クルマも少なく、快適だ。
しばらく行ったトンネルの先に、赤沢宿の標識発見。
うっかりしていると、通り過ぎてしまうかも知れない。
そこからさらに細い山道へ入る。
細くて急な坂道がつづき、やがて人家が見えてくる。
そこが赤沢宿であった。
古い家並みが続く細い道を、なるべくエンジンの音を立てないように走る。
この静かな集落には、自動車やオートバイなどの喧しい乗り物は似合わない。
坂が多く自転車も厳しいだろうから、歩いてまわるのが一番良いだろう。
ここは宿場であるから、当時は宿屋がいっぱいあったと思うが、現在も残る、「江戸屋」という旅館の前にアドレスを駐めて写真を撮る。
風情のある、いい旅館でした。
この日は時間があまりなく、全てを見て回ることが出来なかったので、近いうちにまた来ようと思いながら、赤沢宿を後にする。
南アルプス街道に引き返そうと思って走るうちに、「七面山」 という案内板を発見。
そういえば、赤沢宿は、身延山と七面山を結ぶルート上にある宿場だったな、と思い出した。
ちゃんと下調べをしてこなかったので、七面山がどんなところか、まったく知らなかったが、せっかくなので行ってみることに。
赤沢宿から七面山までの道路も、細くて急な坂道で、林道の名前がついていた。
この林道はどこまで続くのか?と思い始めた頃、突然旅館が現れた。
そこが「白糸の滝」だった。
道ばたでアドレスのエンジンを切ると、いきなりどこからともなく「南無妙法蓮華経・・・・」というお題目が響いてきた。
滝の音、線香の香り、南無妙法蓮華経。
なんなんだ、ここは?
異空間に迷い込んだような感覚を覚え、思わず身震いする。
お題目の聞こえる方へ歩いていって見ると、どうやら滝壺の方から声がする。
滝の全容が見える場所まで来ると、白装束の若い女性と、ふんどし一つの半裸の僧が、滝に打たれながら一心不乱にお題目を唱えている。
滝行というのはテレビなどではよく見るが、実物を見るのは初めてである。
しかし、水に濡れて素肌が透けるような白装束の女性と半裸の坊主頭の僧侶が折り重なるようにして滝に打たれている姿は、妙にエロチックでもあり、なにか密教的な雰囲気もあり、すっかり魅せられてしまった。
写真を撮りたかったところだが、なにかそれが許されるような気配ではなく、残念ながら写真はない。
七面山へは、ここから徒歩で行くらしいが、私はもちろん登らずに引き返す。
バイクのエンジンをかけるのも気がひけるような宗教的空気が漂う場所を後にして、現実の世界へ向かってアドレスを走らせた。
陽光そそぐ南アルプス街道まで戻ると、今見てきた世界が夢であったかのように思えた。
赤沢宿、白糸の滝ともに、今の雰囲気が壊されないうちに、一度見ておいた方がいい。
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